家族が集まらないリビングを変えた、1枚のカーテンとは?

「リビングに家族が集まらないんです…」

今回ご紹介するのは、カーテンの色と素材を変えることで「家族の会話が増えた!」と実感された、とあるご家庭の事例です。

ご相談いただいたのは、40代の女性・Kさん。ご夫婦と中学生の娘さん、小学生の息子さんの4人家族です。インテリアや片付けにはそれなりに気を遣っていたものの、ある悩みを抱えていました。

「せっかくリビングを作っているのに、子どもたちも夫もすぐに自分の部屋にこもってしまうんです」

「一応テレビやソファもあって、空間としては整ってると思うのですが…何か居心地が悪いのかも…」

決して家族関係が悪いわけではない。けれども、リビングに“自然と集まる空気感”がなかったといいます。

リビングが“孤立空間”になる理由

近年、リビングは「家族の中心空間」としてますます重要視されています。リフォームでも「LDK一体型」の設計が主流になり、家族の距離を縮める設計は当たり前のように取り入れられています。

しかし実際には、「空間はあるのに人が集まらない」「家族の会話がない」という声は後を絶ちません。

この原因の一つが、“エネルギーの偏り”に気づかないまま空間設計をしていることにあります。

カーテンカウンセラーによる空間診断

Kさんのリビングについて、カーテンカウンセラーの視点から五行バランスで空間診断を行いました。

観察・ヒアリングを通じて浮かび上がった特徴は以下の通りです。

  • 壁・床:グレー×ホワイトを基調とした、スタイリッシュな空間
  • 家具:黒・ガラス・金属素材が中心(テレビボード・テーブルなど)
  • 照明:昼白色のダウンライト中心
  • カーテン:グレー系の遮光カーテン(無地・厚手)

この状態を五行に当てはめると…

  • グレー・黒・金属=「金」のエネルギー
  • 白・直線的デザイン=「金」
  • 寒色・遮光・重厚感=「水」寄りの要素

つまり、空間全体として「金」と「水」に偏っているという診断でした。

この2つのエネルギーは「冷静」「整理整頓」「分析的」などの作用を持ち、個々の活動には向いているものの、“人が集まり、感情を交わす空間”には不向きです。

必要なのは「火」と「木」のエネルギー

家族の交流が自然と生まれるリビングを作るには、「火」と「木」のエネルギーを補うことが有効です。

🔥 火のエネルギーの作用

  • 喜び、楽しさ、温かさ
  • 感情を表現する
  • 笑顔・会話・社交性

🌳 木のエネルギーの作用

  • 成長、柔軟さ、生命力
  • 自然体でいられる
  • 子どもが安心して過ごせる環境

つまり、「火」で感情を解放し、「木」で空間にゆとりと安心感を与えることで、“交流が生まれる土壌”ができるのです。

1枚のカーテンが空間の“気”を変えた

1枚のカーテンが空間の“気”を変えた

Kさんにご提案したカーテン処方は以下の3点です。

① カラー:オレンジ×グリーンのコンビネーション

  • オレンジ(火):空間に温かさと明るさを加える。特に朝・昼の光と相性が良く、気分が明るくなる。
  • グリーン(木):室内に観葉植物を増やして、リラックスできる空気感を創出。

※オレンジとグリーンのバランスを崩さないよう、壁にはオレンジ系の絵画を追加で設置。

② 素材:リネン混の軽やかな素材

  • コットンやリネンは「木」の要素を持ち、自然との調和感を生み出す。
  • 光を柔らかく通し、昼間のリビングを明るく演出。

※遮光性は必要最低限にとどめ、逆に「やわらかく光を通す」ことを優先。

③ 形状:ヒダを少なめにし、軽やかに

  • 重厚感や閉鎖感を避けるため、ヒダのボリュームを抑え、広がりのある印象に。
  • “風が抜ける”イメージを視覚的に取り入れる。

結果:「空気がやわらかくなった気がします」

カーテン変更から1ヶ月後、Kさんから嬉しいご報告が届きました。

「子どもたちがリビングにいる時間が増えました」
「夫も、夜はここでゆっくり晩酌するようになって」
「なんとなくですが、部屋の空気が“やわらかく”なったような気がしています」

カーテンを変えただけで家具を変えたわけでもない。照明もそのまま。けれども、“リビングの意味”が変わったのです。

これはまさに、空間の「気」が整った結果だといえるでしょう。

「空間の空気感」は目に見えないが、確実に“人の行動”を変える

インテリアというと、どうしても見た目やスタイルばかりに目がいきがちです。

しかし、「人がそこにどう居られるか」「どんな行動を自然としたくなるか」は、空間が持つ“気の質”が大きく影響しています。

五行バランスという視点を持つことで、「何が足りないのか?」「何を補えばよいか?」が明確になり、インテリアが“装飾”から“処方”へと進化します。

そしてその処方を、最も手軽かつ効果的に実践できるのが、カーテンなのです。

最後に|カーテン1枚が、家族をつなぐ架け橋になる

今回ご紹介したKさんの事例は、特別なリフォームでも、派手な模様替えでもありません。

たった1枚のカーテンが、「家族が自然と集まり、笑い合えるリビング」を作ったのです。

  • 空間を“診断”し
  • “エネルギーの偏り”を見極め
  • 五行と色彩心理に基づき“整える”

このプロセスこそが、カーテンカウンセラー®の提供する「色の処方®」です。

もしあなたのご家庭でも、

「家族が集まらない」
「リビングが落ち着かない」
「何か居心地が悪い」

そんなモヤモヤを感じていたら、
“色とエネルギーのバランス”という新しい視点を、ぜひ取り入れてみてください。